落語家の三遊亭円楽さん死去 20年以上「笑点」で司会

 情感あふれる話芸で知られ、20年以上にわたり人気テレビ番組「笑点」の司会者として親しまれた落語家の三遊亭円楽(本名吉河寛海)さんが29日午前、肺がんのため東京都中野区の自宅で死去した。76歳。東京都出身。葬儀は近親者のみで行い、後日お別れの会を開く予定。喪主は妻和子(かずこ)さん。
 1955年に六代目三遊亭円生さんに入門し、62年の真打ち昇進を機に五代目円楽を名乗った。「笑点」の大喜利メンバーとして「星の王子様」の愛称で人気を集め、落語家タレントのブームをつくった。博学、映画好きで、師匠譲りの芸域の広さを誇った。得意演目は「中村仲蔵」「藪入り」など。
 78年、真打ち制度の在り方をめぐり、円生さんとともに落語協会を脱退。円生さんの死後は弟子たちを率いた。85年に自前の寄席「若竹」を開設したが約5年で閉鎖した。
 2005年に脳梗塞で倒れ、06年に「笑点」を降板。07年2月に東京・国立演芸場で口演した「芝浜」を最後に引退を表明し、第一線から遠ざかった。弟子の楽太郎さんに「円楽」を襲名させることを表明していた。07年に旭日小綬章
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