無駄監視へ体制整備検討 刷新会議が基本方針

 政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は30日夜、官邸で第4回会合を開いた。2010年度予算概算要求の事業仕分け結果を踏まえ、年末の予算編成に向けて11項目の基本方針をまとめた。1日の閣僚懇談会で首相が各閣僚に指示する。予算の無駄や非効率を恒常的に監視する体制整備の検討も含まれる。
 仙谷由人行政刷新担当相は会合後の会見で「独立した新たな監視機構を各省庁の外につくらないと実効性が上がらない」と述べ、現在は総務省の行政評価局が中心となっている監視体制強化が必要との認識を示した。
 仕分け作業で無駄遣いの温床と指摘された、官僚OBが天下っている公益法人について年明けから徹底的に見直す方針を決定した。
 仕分け結果は大筋で了承。首相は冒頭あいさつで「素晴らしい成果を来年度予算の中にしっかり取り込んでいくことが大変重要だ。全力を尽くす」と強調した。ただ、削減に異論が相次いでいる科学技術予算などを念頭に、予算編成過程で覆す場合は説明責任を果たすことも確認。首相は席上「政治の責任で決着をつける」と述べた。
2009/11/30 23:46