HTVがステーション離脱 2日早朝、大気圏突入

ロンドンハロッズ(共同)

 国際宇宙ステーションへの物資輸送を担った日本初の無人補給機「HTV」が、日本時間31日未明、ステーションを離脱した。宇宙航空研究開発機構が同日、発表した。
 HTVは今後、エンジンを噴射してだんだんと高度を下げ、11月2日早朝、ニュージーランド上空で大気圏に突入。南太平洋に向かって落下しながらばらばらになり、ほとんどが燃え尽きる。
 HTVは、全長約10メートル、直径約4・4メートルの円筒形。地上から宇宙飛行士の食料や衣料、日本実験棟「きぼう」用の観測装置など約4・5トンを運び入れた後、使用済みの実験用品や飛行士の排せつ物のコンテナなど1・6トンのごみを積み込んだ。
 離脱作業はステーションの飛行士がロボットアームを操作。まずHTVをアームでつかんでステーションから外し、31日午前2時半ごろ、ステーションの約12メートル下方でアームから放出した。当初は午前1時すぎに放す予定だったが、離脱後に宇宙ごみがぶつかる恐れがあったため延期した。
 HTVは9月11日に鹿児島県の宇宙機構種子島宇宙センターからH2Bロケットで打ち上げられ、同月18日にステーションに結合された。
2009/10/31 08:02