PC秋冬モデル多彩 無線LANで地デジ、タッチ画面も

20時9分
 パソコン各社が秋冬の新モデルを相次いで発売する。「5万円パソコン」などと呼ばれる低価格品「ネットブック」の普及が一段落しつつあり、機能や価格面で多様な商品戦略をとっている。
 米マイクロソフトの新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7(セブン)」が22日に発売されるのにあわせて新製品を投入。11月上旬にNECが売り出すノートパソコン「LaVie(ラヴィ) L」(想定価格21万5千円前後)は、無線LANを使って地上デジタル放送も視聴できる。
 内蔵ハードディスクに録画も可能。撮った番組を記録媒体に移して、ワンセグ対応携帯で視聴もできる。同社は「アナログテレビの買い替え需要も取り込みたい」と話す。
 富士通は高齢者市場の開拓を試みる。11月5日発売のデスクトップ型「FMVらくらくパソコン」(想定価格16万円前後)は、ウィンドウズ7対応のタッチパネル方式を採用。画面を触って、文字入力やネット利用ができる。パソコンが苦手な人でも、操作を間違えないようにキーボード上の母音・子音キーの色や、マウスの左右のクリックの手触り感を変えた。
 国内のパソコン市場では、昨年来、ネットやメールに機能を絞ることで価格を5万円前後に抑えたノート型製品「ネットブック」が人気を集めた。しかし、ここにきて需要が頭打ちとなり、各社ともネットブックと、通常のA4型の「中間」に位置づけられる新商品を開発したり、機能性を前面に出したりし始めた。
 ネットブックに力を入れてきた東芝は、バッテリーや中央演算処理装置(CPU)の性能をネットブックよりも良くした「ダイナブック MX」シリーズ(想定価格9万円から)を今月22日以降、順次売り出す。(高田寛)