大阪・浪速の個室ビデオ店放火事件、検察側が死刑求刑

 16人が死亡した大阪市浪速区の個室ビデオ店の放火事件で、殺人や殺人未遂、現住建造物等放火の罪に問われた無職、小川和弘被告(47)の論告求刑公判が15日、大阪地裁(秋山敬裁判長)で開かれた。検察側は論告で「自殺するため他人を道連れにしても構わないと放火した身勝手な犯行であまりに責任は重大」として小川被告に死刑を求刑した。
 公判は弁護側が最終弁論して同日中に結審する予定。
 小川被告は逮捕直後に放火を認めたが、その後、否認に転じた。公判では一貫して「放火はしていない」と無罪を主張している。
 検察側は論告で「焼け跡の状況や別の客の証言などから被告のいた個室が火元なのは明らか」と改めて主張。弁護側が火元と主張する別の個室については「最も激しく燃えているが、奥側より廊下側がよく燃えており、炎は外から入った」と反論した。 (15:38)