世界の新規株式公開、新興国の存在感高まる

 世界の新規株式公開(IPO)市場で新興国の存在感が高まっている。今年1〜9月のIPOによる企業の資金調達額上位10社のうち中国が8社を占めたほか、残る2社にブラジル、インドが入り、新興国勢が独占した。IPOによる全体の調達額でアジア(オセアニア含む)は前年同期比70%の大幅増となった。先進国に先行する景気回復や株価の持ち直しを背景に、新興国が世界の資本市場を厚くしている。
 調査会社ディール・ロジックによると、9月末時点で今年最大のIPO案件は7月に上場した建設大手の中国建築工程で、73億4200万ドル(約6600億円)を調達した。第2位は中国冶金科工(51億3000万ドル)、第3位はビザネット・ブラジル(42億5800万ドル)だった。 (18:00)