集団感染最多の8047件 新型インフル、前週の5割増

 厚生労働省は15日、学校や医療・福祉施設などで5日から11日までの1週間に確認された新型インフルエンザの集団感染の発生件数が、前の週(5432件)の約1・5倍となる8047件だったと発表した。7月下旬の調査開始以降で最多。
 自治体が来週から始まるワクチン接種の準備に追われる中、13日から15日までの3日間で、子ども3人(4歳1人、5歳1人、8歳1人)と男子高校生(16)1人の計4人の未成年者が相次いで死亡。厚労省は「流行が拡大すれば若い人の死亡事例は避けられないと考えていたが、基礎疾患のない子どもが脳症になるケースも目立っている。関係者は十分に注意してほしい」と国民に呼び掛けている。
 集団感染の都道府県別の最多は、東京で1371件。次いで千葉865件、神奈川784件、愛知562件の順。
 11日までの1週間に自治体から臨時休業・休校を要請され実施した社会福祉施設や学校は4307(速報値)で、前週(2413)の約1・8倍。最多は東京の868で、神奈川430、大阪407、埼玉271と続いた。
 13日までの1週間に入院した患者(速報値)は364人。男性246人、女性118人で、19歳以下の未成年は330人で90%に達した。基礎疾患があるなど重症化のリスクの高い人は115人で、急性脳症や人工呼吸器を装着する状態になった人は32人。
 15日までの死者は感染疑い例も含め27人。うち未成年は7人で、最年少は13日に脳炎で亡くなった東京都内の4歳男児
 一方、新型を含めインフルエンザが原因で10日までの1週間に休校や学年閉鎖、学級閉鎖の措置を取った教育関連施設(小中学校、高校、保育園、幼稚園)も前週(3403施設)の約1・9倍の6476施設となった。
19:59